てらこ、禅的に考えるブログ

なんちゃって仏教徒「てらこ」が目にする社会、人、音楽、本などそのほかいろいろとてらこが興味をそそったモノゴトについて禅的に解決できるか試行(思考)錯誤するブログです。ときどき禅的に考えない場合があります。

真実はいつもひとつ ではない かもしれない ことを禅的に考えてみたらこうなった。

 真実はいつもひとつ!

 

名探偵コナンの決めゼリフ。

 

 

 

 

そもそも真実ってなんでしょうね。

kotobank.jp

 

元はシンジチって読んでたのね。知らなかった。

 

デジタル大辞泉を採用。

1.うそ偽りのないこと。本当のこと。また、そのさま。まこと。

2.仏語。絶対の真理。真如。

 

確かに、コナンくんの言うとおり、

本当のことはひとつだけ。

そのとおり。

 

でも、ご承知のとおり、

真実が正しいかは別問題なのです。

 

善と悪、正しいと誤り、天使と悪魔、

仏陀と俗人、勝ちと負け、自立と依存、

同じと異なる、右と左、長いと短い、

近いと遠い、原理と応用、上と下、

開くと閉じる、内と外、未知と既知・・・・・・

 

世の中には相反し、対立するものが無数にある。

そして、それらはすべて存在するものであり、

視点をずらすことで、常に真実である。

と、てらこは考えます。

 

たとえば、宗教はいい例。

宗教はたくさんの知恵が詰まっています。※新興宗教については関知しません。

宗教にはたくさんの妄想がはびこっています。

宗教にはたくさんの原理原則が示されています。

 

本当かどうかは関係がなくて、

それを信じるか信じないか

実践するか実践しないか

 

極端に言ってしまえば、

ただ、それだけ。

 

その人にとっての真実か否か。

 

ただ、それだけ。

 

それが正しいのか正しくないかも

他人にとってはどうでもよいこと。

 

キリストいわゆる救世主が本当に実在したのかも

現代人にはわかりようもない。

いくら文献があるとはいえ、それが本当かはわからない。

文献の著者が卓越した悪意あるストーリーテラーの可能性だって

捨てきれない。

でも、現代人の中には文献が真実だと信じて疑わない人がいます。

 

仏陀も本当にいたとされていますが、

本当にいたんだと信じる人には本当にいたんでしょうし、

いるわけないじゃんと疑う人にはいないのでしょう。

 

それでよいのです。

その人にとって真実であれば、それでいい。

 

本当にそれでいいのか。

ただ、それだけ。

果たして本当にそれでいいのか。

 

すべての事象に関して、

それでいいとしてしまうと、

人間の中にある一定数は必ず存在する、倫理観の欠如した人間が、

「タダシイ ト オモウカラ ヒト ヲ コロス」

と、人を殺害する。

殺害された人間からすると悪で、

殺害する人間からすると善なのです。

 

殺害する人間の発言をニュースなどで

こんな答えを見聞きすることがあります。

 

「人を殺してみたかった」(自分本位)

「腹が立った」(怒りの過激な暴走)

「死刑になりたかった」(自己弁護)

 

彼らにとって、これは正。

自分の欲望を果たすために、必要な善。

 

人間は社会的な生き物です。

社会的に許されぬものなのに、

人類が社会性を持ち始めてから、

人が人を殺すことは当然に、

世界中で、途切れることなく、行われてきています。

 

儀式のための生贄。

魔女狩り。

切腹

戦争。

自殺。・・・・・・

 

これらを現代に生きるてらこは、

肯定する気はさらさらないし、

気持ち悪くて吐き気がしますが、

歴史上継続的に行われてきており、現在進行形。

 

「悪」の側面からみると、

ただ、それだけ。

となりうるのではないか。

 

禅的に考えるとこうなった。

 「ただ、それだけ」というのは、

曹洞宗の始祖、道元禅師が修行の末たどり着いた、

「只管打坐」(しかんたざ)という教えに

ほんの少しだけ近いかもしれません。

 

只管打坐とは、

ただひたすらに、座禅をする。

ただひたすらに、坐る。

ただひたすらに、生きる。

 

ただ、それだけ。

という言葉には

少し達観しているというか、少し傍観者的なニュアンスが

含まれているように感じます。

 

少しだけ、自分からいろんなものと一定の距離をとって、

 自分にとっての真実とはなにか。

 

に思いを馳せることで、

ただ、ひたすらに生きよう。

ただ、ひたすらにそれだけ。

 

真実はいつもひとつだけど、

真実はいつもひとつだけじゃないかもしれない。

真実は人によって異なる側面がある。

 

「人が人として生きる」ことは、

究極の、たったひとつの、真実なんだろうなぁ。

 

と思うわけです。

 

 

おわり。

 

 

 

てらこのコナン劇場版で一番のお気に入りは、

ベイカー街の亡霊です。